物語が地方を元気にする 有川浩 「県庁おもてなし課」 | WOMANIA
2011.04.25 Monday 06:22

物語が地方を元気にする 有川浩 「県庁おもてなし課」

県庁おもてなし課

発行:角川書店
価格:¥1,680(税込)
2011年3月29日発行

有川浩の新刊、「県庁おもてなし課」。
この単行本で発生するすべての印税は東日本大震災の被災地に寄付されます。
有川日記で寄付のことを知ってすぐ、Amazonで予約しました。
ワタシ、本は電車の中など移動時間に読むので、基本はハードカバーを買いません。
荷物が重くなっちゃうからね。でも、この本だけは違う。
本の重みも、想いの重み、と思って、作者の想いを受け取るべく、持ち歩いて
読みました。ハードカバー用のブックカバーも持っていなかったので、購入。
この本を大切にしたいと思ったのです。

ハードカバー用のブックカバーってなかなか無いね

「寄付される」という背景に重さを感じるひともいるかもしれません。
でも、「県庁おもてなし課」という作品は、爽やかで明るい話です。
この発売スケジュールだと、震災前に校了していたと思われます。
なので、お話の中には震災も地震も出てこないです。

このお話の主役は高知県庁おもてなし課。
「県庁おもてなし課」という小説はフィクションですが、高知県庁に
おもてなし課という課は実在するそう。高知県出身の著者の実体験を
きっかけに、このお話は書かれています。きっと細かいエピソードは
実際にあったことなんだろうな。そんなリアリティがあります。
話は、観光立県を目指すべく新設された「おもてなし課」の高知県庁職員を中心に
進んでゆきます。その中には、小さな恋の物語があり、家族愛、地域愛、
仕事愛がある。どんなときでも、有川浩は「愛」を忘れません。
この本には、人付き合いのヒント、恋愛のヒント、仕事のヒントが隠されていると
思います。懸命であることのリスク、挫折も描かれている。それでも頑張れ。

「県庁おもてなし課」も、有川作品らしく、エンターテイメント性の高い作品
だと思います。純粋に面白いと思いました。ページをめくるのが苦にならないの。
説教臭くないけれど、大切なものがたくさん描かれた作品だと感じます。
そんな「気づき」を与えてくれる。

このお話は学芸通信社の配信により、高知新聞、山梨日日新聞、岩手日報、
南日本新聞、北海民友新聞、福島民友新聞、上越タイムスに順次掲載されたものが
改稿されたとのこと。折りしも被災地と呼ばれている東北地方でもこの物語が
日々読まれていたのです。それも、著者が印税の寄付を決めた理由なのかなと
思ったりもしました。そして、単行本の最後に収録されている巻末企画では。
「ウチのおもてなし」として、「県庁おもてなし課」を連載した各県、市の
観光課の観光広告が掲載されていました。岩手県、福島県の広告も。

黄金の國、いわて

ほっとする、ふくしま

「県庁おもてなし課」は、高知県をモデルにしているけれど、
「地方を応援する」作品です。日本には、たくさんの「おもてなし課」がある。
これは、そういった意味をもった企画なだけ。
ここに岩手、福島の観光広告が掲載されているのは、その地方の新聞にこの作品が
連載されていたからであり、偶然といえば偶然なのです。
でも、ワタシはここに運命を感じずにはいられませんでした。
いつか、かの地へ行こう。応援しよう。
決して、上手ではない広告だけれど、胸に留めておきたいページです。

著者はブログ「有川日記」の中で「何度でも自粛反対を呟いてみる」と題した
記事を掲載しています。この本を読み終わったとき、このブログの記事と
著者の想いがリンクした気がしました。このひとはなんて有言実行なんだ。
震災後から「それぞれにできること」を提唱してきた有川浩。
この作品を書くきっかけになった、出身地である高知を応援しようという想いも
有川作品に脈々と受け継がれる「地方を応援する」という心意気もブレません。
ちょうど、4/23から関西先行で公開された、映画「阪急電車」も同じ。
阪神・淡路大震災で被害の大きかったあの地は、映画のロケ地になるまでに
復興しました。エンターテイメントの中に見え隠れする優しさがあります。

ワタシは、「県庁おもてなし課」を読んで、地方が愛しくなりました。
観光地と言われる神戸に生まれ育ったけれど、ワタシは「おもてなしマインド」を
持っていただろうか。ガイドブックを持って街を歩くひとたちの光景を
当たり前のように眺めてはいなかっただろうか。今回の震災直後、神戸の
幼馴染からのメールに、観光客が減ったと感じると書いてありました。
こんなところでも「当たり前」だったものが失われているんだと感じました。

この小説では、観光客を呼ぶために育てようとする「おもてなしマインド」。
でも、それは何事にも通じるのではないかと思うのです。
誰かに訪れたい(会いたい)と思ってもらえる人間になろう、
そんな「おもてなしマインド」を持とう、
対人に当てはめ、そんなことを考えました。

ワタシは、「県庁おもてなし課」がたくさんのひとに読まれることを願っています。
出来れば、寄付もされることだから、借りるのではなく、買って欲しいです。
「寄付」という行為を除いても、この本はエンターテイメントという価値が
あります。個人的に、「県庁おもてなし課」を全力で応援しています。
この物語が地方を、そして、みんなを元気にしてくれますように。

Amazonで購入→県庁おもてなし課
楽天ブックスで購入→【送料無料】県庁おもてなし課


 関 連 記 事 

・有川浩 新刊「県庁おもてなし課」の印税が寄付されます

・電車内にはドラマがある 有川浩 「阪急電車」

・世界がもし変わってしまったら 有川浩 「塩の街」




ブログパーツ
 スポンサーリンク


コメント
コメントする








   

スポンサーリンク
プロフィール
MIKI
「ウーマニア」は、WOMANとMANIAをたした造語です。このブログに書いていることは、ワタシの個人的な感想や価値観に基づいています。また、税率、価格表記、商品情報などに関しては掲載日現在のものに由来していますのでご注意ください。許可の無いサイト内のコンテンツの引用・転載は禁止します。


  





にほんブログ村 美容ブログへ  

   

カレンダー
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>


















本音で語る恋愛マガジン Lips





  • 「買う前に試して」がポリシー!キールズのカウンセリングを体験してみた
    aya_k (09/01)
  • 肉バル・ジビエ「アンタガタドコサ」池袋で手軽にソフトジビエメニューを
    まるい (08/22)
  • 遊びに行けるフラットパンプス クロックス「リナ デラックス ウィメン」
    みっきー (06/25)
  • 遊びに行けるフラットパンプス クロックス「リナ デラックス ウィメン」
    みっきー (06/25)
  • 遊びに行けるフラットパンプス クロックス「リナ デラックス ウィメン」
    aya_k (06/24)
  • ジカハイ
    みっきー (05/02)
  • 初心者専用ゴルフスクール「サンクチュアリ」でゴルフはじめました
    みっきー (05/02)
  • 入れるだけで水が変わる「翡翠マグ」
    青雲舎 (05/01)
  • ジカハイ
    forget-me-not (04/12)
  • 初心者専用ゴルフスクール「サンクチュアリ」でゴルフはじめました
    ゆきち (04/11)



もっと見たいひとはコチラ ブログパーツ
▼ COSMETICS
▼ FASHION
▼ DEPARTMENT STORE
▼ SHOPPING
▼ FOOD
▼ SERVICE


あなたの体験を、次のトレンドに womedia会員募集中!



ブログでクチコミ B-Promotion

ブログタイムズ

qrcode

others