百田尚樹 「永遠の0(ゼロ)」 | WOMANIA
2013.06.17 Monday 06:16

百田尚樹 「永遠の0(ゼロ)」

永遠の0(ゼロ)

発行:講談社
価格:¥920(税込)

「海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞した百田尚樹の小説家デビュー作
永遠の0(ゼロ)」を読みました。何の予備知識もなく、
「永遠の0」の「ゼロ」が何なのかも知らずに読みはじめたこの作品。
「ゼロ」とは太平洋戦争中に活躍した戦闘機「零戦」のことでした。

ワタシは恐らく、多く戦争モノの作品に触れていると思います。
これまで多くの本や映画、ドラマやドキュメンタリーを
読んだり観たりしてきたけれど、ここまで空戦や零戦、その戦況について
仔細に描かれたものははじめてでした。

太平洋戦争を舞台に零戦とそのパイロットたちを中心に描いたお話と聞くと、
日本が敗戦の一途をたどった後期の苦戦や特攻のことがメインのように
想像しますが、これは零戦が戦闘の中で鮮やかな活躍を見せていた
時代のことも描かれています。日本が誇っていたもの、日本が驕っていたこと、
何がダメでどのようにあのような結末を迎えたのか。。。
単なる戦争の哀しいエピソードではなく、そんなことも考えさせられました。
こんな風に空では空の戦いがあったのだと、中国大陸とは違った舞台で
繰り広げられていた戦いが、真珠湾やグアム、サイパンでの戦闘とつながります。

「永遠の0」は、ひとりの零戦のパイロットと、彼にまつわるひとたちのお話です。
それをパイロットの孫が祖父の人物像を知るために、祖父に関わったひとから
インタビューするという現代の視点で構成されています。
そのため、主人公とも言えるパイロットは、語りの中で喋ることはあっても、
「生きている」ひとではないのです。そして、語り手によって少しずつ、
パイロットに対する心象や印象が違い、人物像がなんとなくぼんやりしています。
「あいつは臆病者だった」というひともいれば、「優秀なパイロットだった」
というひともいる。当たり前だけれど、誰もが同じ人物像を
持っているわけではなくて。読み手は、様々なエピソードから、
祖父の人生をたどる孫と共にその人物像を想像することになります。

その中で、ただひとつ貫かれていることは。
彼は、あの時代に「家族のために生きて帰りたい」という信念を持っていたこと。
全てのエピソードはそこにつながっています。
生きて帰るために彼は軍隊の厳しい規律の中で、何を守り、何をしたか。
そして、周りに、戦友だけでなく、敵兵にまでどんな影響を与えたか。
最後に死と引き換えに何を残したか。
それは、最後の最後に無念と共に驚きの結末を迎えました。

狂気の世界としか言いようが無い時代、過酷な境遇や運命と戦っていた人が
日本中にいたこと。中でも零戦に乗っていたひとたちの気が狂わんばかりの
精神状態。そんな時代の中にも「生きることの大切さ」「家族への想い」を
抱き続けたひとがいたのです。きっと、この話は特別ではなくて。
否が応でも右向け右と右を向かされていた時代にも、
右を向きながらもこっそりその気持ちを忍ばせて、
出来る限りの信念を抱いたひとが現実にいたのだと信じたい。

帯に「“老若男女で楽しめる”と話題に」とありますが、
正直、これは世間一般のイメージの「楽しむ」ものではないとワタシは思います。
こんな浮かれた帯が恥ずかしいし、もったいないと感じた作品。
それくらい丁寧で美しい物語です。「永遠の0」は戦争を舞台にしたお話ですが、
その裏には、溢れんばかりの家族への愛が描かれていました。

今年12月に映画の公開も決定している「永遠の0」。
ワタシはこの本を読んで良かったです。

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